2010年 03月 19日
「るり姉」椰月美智子(双葉社)
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るり姉というのは、さつき、みやこ、みのりの三姉妹の叔母さん。
自由人でちょっと不思議で真っ直ぐな女性。
そんな叔母を三姉妹はとっても慕っています。
彼女たち、三姉妹の母(るり姉の姉)、るり姉の夫カイカイ、それぞれの視点で、るり姉との関わりを描いてますが、家族っていいなあ~、と思える作品です。
最初の章では、高校生の長女さつきが語ります。
彼女たち家族と、るり姉、おばあちゃんの女6人に混じって、るり姉のカイカイ君も登場し、ワイワイガヤガヤと楽しい一族風景がまずインプットされます。
ところが、そのひまわりのような存在であるるり姉が突然入院してしまいます。
「え!」
な状況の中で、次の語りにバトンタッチされるのですが、時間設定が「その春」や「去年の秋」や「四年後」とかなっているので、ちょっと不安が気持ちで物語が進んでいきます。
少しネタバレ含む感想になりそうなので、そのへんは下のほうで・・・
ところで、るり姉を筆頭に、みんな個性が強いのですが、ひとりひとりがいいキャラです。
さつきとみのりはまあまあ普通のキャラですが、次女のみやこは中学生にして赤い髪に染めたヤンキー風の女の子です。性格はよい子ですけどね。自分のポリシーを持ちすぎ?
お母さんは看護師さんで、いつも忙しくて大変そうですが、離婚したあと女手ひとつで彼女たちを立派に育ててます。どうやらお腹も立派に育ったようで(いまだに)、いつもズボンのチャックが開いてるとか・・・(ありえな~い)
それでもピアノを優雅に弾いたのには、みのりと同様、オドロイタ。
るり姉の二度目の夫、カイカイこと開人くんもいい青年ですね。
女ばかりに囲まれて縮こまってるようにも見えますが、でも大好きなるり姉といることがこの上なく幸せなようで、とってもいい子です。
そのカイカイの章で、
≪――幸せじゃなくていいです。どうか、普通でいられますように。≫
と、あまりにも幸せすぎるから、これからは幸せじゃない日が来てしまうんじゃないかと心配したりします。
普通に、あたりまえに、日常的に、幸せがあるのに、それへの有り難味がなくなったら、バチがあたって神様から「これが幸せだって分からない君には、もう幸せはあげない」なんて言われたら困るものね。
だから彼のように謙虚に、普通のたのしさに感謝しないとだめですよね。
そして、毎日がこんなに楽しい家族だったらいいなあ~、と実感。
しかし、
悲しげアニーはやばいですよ。
あのままじゃ成人病になってしまう・・・
さて、
(ちょっとネタバレ感想)
さつきの章で、るり姉が病気になって、だんだん痩せ衰えていくものだから、あとの章は、そんなるり姉との楽しかった思い出をひとりひとりが語っていくのだと思ってました。
だからカイカイのところでは、「あ~、この幸せはやっぱり続かなかったんだ~」とか。。。
しかし、それにしても、なんと楽しく可笑しく物語が続いていくことか・・・
最後のみのりの章で彼女が登場したときにはびっくり(@@)
予想した展開でなくてほんとよかったです。
自由人でちょっと不思議で真っ直ぐな女性。
そんな叔母を三姉妹はとっても慕っています。
彼女たち、三姉妹の母(るり姉の姉)、るり姉の夫カイカイ、それぞれの視点で、るり姉との関わりを描いてますが、家族っていいなあ~、と思える作品です。
最初の章では、高校生の長女さつきが語ります。
彼女たち家族と、るり姉、おばあちゃんの女6人に混じって、るり姉のカイカイ君も登場し、ワイワイガヤガヤと楽しい一族風景がまずインプットされます。
ところが、そのひまわりのような存在であるるり姉が突然入院してしまいます。
「え!」
な状況の中で、次の語りにバトンタッチされるのですが、時間設定が「その春」や「去年の秋」や「四年後」とかなっているので、ちょっと不安が気持ちで物語が進んでいきます。
少しネタバレ含む感想になりそうなので、そのへんは下のほうで・・・
ところで、るり姉を筆頭に、みんな個性が強いのですが、ひとりひとりがいいキャラです。
さつきとみのりはまあまあ普通のキャラですが、次女のみやこは中学生にして赤い髪に染めたヤンキー風の女の子です。性格はよい子ですけどね。自分のポリシーを持ちすぎ?
お母さんは看護師さんで、いつも忙しくて大変そうですが、離婚したあと女手ひとつで彼女たちを立派に育ててます。どうやらお腹も立派に育ったようで(いまだに)、いつもズボンのチャックが開いてるとか・・・(ありえな~い)
それでもピアノを優雅に弾いたのには、みのりと同様、オドロイタ。
るり姉の二度目の夫、カイカイこと開人くんもいい青年ですね。
女ばかりに囲まれて縮こまってるようにも見えますが、でも大好きなるり姉といることがこの上なく幸せなようで、とってもいい子です。
そのカイカイの章で、
≪――幸せじゃなくていいです。どうか、普通でいられますように。≫
と、あまりにも幸せすぎるから、これからは幸せじゃない日が来てしまうんじゃないかと心配したりします。
普通に、あたりまえに、日常的に、幸せがあるのに、それへの有り難味がなくなったら、バチがあたって神様から「これが幸せだって分からない君には、もう幸せはあげない」なんて言われたら困るものね。
だから彼のように謙虚に、普通のたのしさに感謝しないとだめですよね。
そして、毎日がこんなに楽しい家族だったらいいなあ~、と実感。
しかし、
悲しげアニーはやばいですよ。
あのままじゃ成人病になってしまう・・・
さて、
(ちょっとネタバレ感想)
さつきの章で、るり姉が病気になって、だんだん痩せ衰えていくものだから、あとの章は、そんなるり姉との楽しかった思い出をひとりひとりが語っていくのだと思ってました。
だからカイカイのところでは、「あ~、この幸せはやっぱり続かなかったんだ~」とか。。。
しかし、それにしても、なんと楽しく可笑しく物語が続いていくことか・・・
最後のみのりの章で彼女が登場したときにはびっくり(@@)
予想した展開でなくてほんとよかったです。
by mam-san
| 2010-03-19 18:06
| (や行の作家・他)