2005年 12月 09日
「100回泣くこと」中村航(小学館)
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犬が死にそうだ。
という母からの電話を受けた僕は、4年間乗らなかったバイクに乗り実家に向かう。
彼女も僕の愛犬ブックのためにバイクの修理を手伝ってくれ、ブックのために祈り、送り出してくれた。
ブックとの再会のあと、僕は彼女が待つ街へ戻った。
結婚する前に一度試してみようと始めた共同生活。
僕らは最高に幸せだった。ここが世界の頂点だと思っていた。
そんなある日・・・。
タイトルに惹かれて読んでみた。
「僕ら」が経験するコトはとても密度が高く、とても一言では処理しきれないコトなんだが、≪小説≫としてはとても淡白で、コンソメスープみたいな感じ。
その人生にどれだけ大きなコトがきても、季節がいつのまにか流れるように自分も流れるもんなんだなあと。
「淡白で、コンソメスープみたい」と表現したが、その文章によるんだと思う。まるで「僕」の独り言のような(一人称だからそうなのだが)、映画でいえば岩井俊二さんのような世界かな。
でも温かい。
犬の場面にしても、彼女との場面にしても、なんかいい感じだ。登場人物みないい感じ。
「僕ら」の運命はマネたくないが、ああゆう恋人同士になりたい・・・と思うだろうな、今の若者なら。
読みやすいということで、理論理屈を言わない人にならおすすめ。≪さらっと感覚≫で読むといいでしょう。
という母からの電話を受けた僕は、4年間乗らなかったバイクに乗り実家に向かう。
彼女も僕の愛犬ブックのためにバイクの修理を手伝ってくれ、ブックのために祈り、送り出してくれた。
ブックとの再会のあと、僕は彼女が待つ街へ戻った。
結婚する前に一度試してみようと始めた共同生活。
僕らは最高に幸せだった。ここが世界の頂点だと思っていた。
そんなある日・・・。
タイトルに惹かれて読んでみた。
「僕ら」が経験するコトはとても密度が高く、とても一言では処理しきれないコトなんだが、≪小説≫としてはとても淡白で、コンソメスープみたいな感じ。
その人生にどれだけ大きなコトがきても、季節がいつのまにか流れるように自分も流れるもんなんだなあと。
「淡白で、コンソメスープみたい」と表現したが、その文章によるんだと思う。まるで「僕」の独り言のような(一人称だからそうなのだが)、映画でいえば岩井俊二さんのような世界かな。
でも温かい。
犬の場面にしても、彼女との場面にしても、なんかいい感じだ。登場人物みないい感じ。
「僕ら」の運命はマネたくないが、ああゆう恋人同士になりたい・・・と思うだろうな、今の若者なら。
読みやすいということで、理論理屈を言わない人にならおすすめ。≪さらっと感覚≫で読むといいでしょう。
by mam-san
| 2005-12-09 13:01
| (な行の作家)