2006年 12月 08日
暗いところで待ち合わせ(2006年日本)
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事故で失明したミチル(田中麗奈)は父と二人暮らし。怖くて外へ出る勇気はないが、家の中のことはすべて一人でこなし、何不自由ない生活をしている。
しかし、最愛の父が急逝し、ミチルは一人になってしまう。
ある日、家の前の駅で男性の転落事故が起こる。どうやら事故ではなく殺人事件のようで、この容疑者は逃走中とのこと。
その事件と同時にミチルの家に若い男の侵入者があった。容疑者とされるアキヒロ(チェン・ボーリン)だった。
目が見えないミチルに気づかれないよう、息をひそめ影のように部屋の隅に座るアキヒロ。
奇妙な気配を感じながらもそれを受け入れるミチルと、ある目的のためにじっと彼女の家に潜むアキヒロ…。
とても静かで、コットンのような雰囲気のある映画でした。コットンとは…、たぶんミチルのファッションやインテリアがそういう感じだからかな。
もちろん、いつミチルがアキヒロの存在に気づくかというドキドキ感もある。
そして最後にアキヒロは捕まってしまうのかというハラハラ感も。
ただ、単なるミステリーではなくて、自分の殻にばかり閉じ篭もらないで1歩踏み出す勇気を持とう、自分の居場所は単なる「場所」だけではない、、、ということをこの二人を通して教えてくれる。
(ミチルは目が不自由という殻、アキヒロは中国人とのハーフでいつも仲間から疎外されているという殻。)
ラストは明るく終ってよかったです。
田中麗奈さんはよかったですね。彼女の映画はあまり見たことがなかったのですが、ミチル役がとてもよく合ってました。目の「表情」とか「動き」は難しかったでしょうね。きれいな目でした。
チェン・ボーリンは「藍色夏恋」で初めて知って、なんと爽やかな少年でしょうと思ってました。過去のレビューで「注目株」と書いてましたよ。見る目あったのね、ワタシ。あと、「5月の恋」も見ました。彼も目が印象的な俳優さんですね。
ただ、後半の展開で・・・
アキヒロが事件のことを思い出すフラッシュバックのシーンが何度が流れるんだけど、何度目かに真犯人がチラリと見える。
そこで「ああ…」って分かるんだけど、それをどうやって「犯人はこいつだ!」と明かすのかと思ってたら、なんか急にミチルが探偵役になっちゃって、この急展開はちょっと「あらら」でした。
それに、目が見えない人ってものの気配には敏感だと思うんだけど、あれは、最初から気づいていたけど「彼は悪くない人」という「気配」まで感じ取っていたからあえて気づかないふりをしていたのかしら。
彼がミチルの危機を救って、初めて彼の存在を認めた彼女の言葉が「ありがと」だったものね。
あのシーンになぜか涙が出た私です。初めてのお出かけシーンも泣けました。
(シネ・リーブル梅田にて)
しかし、最愛の父が急逝し、ミチルは一人になってしまう。
ある日、家の前の駅で男性の転落事故が起こる。どうやら事故ではなく殺人事件のようで、この容疑者は逃走中とのこと。
その事件と同時にミチルの家に若い男の侵入者があった。容疑者とされるアキヒロ(チェン・ボーリン)だった。
目が見えないミチルに気づかれないよう、息をひそめ影のように部屋の隅に座るアキヒロ。
奇妙な気配を感じながらもそれを受け入れるミチルと、ある目的のためにじっと彼女の家に潜むアキヒロ…。
とても静かで、コットンのような雰囲気のある映画でした。コットンとは…、たぶんミチルのファッションやインテリアがそういう感じだからかな。
もちろん、いつミチルがアキヒロの存在に気づくかというドキドキ感もある。
そして最後にアキヒロは捕まってしまうのかというハラハラ感も。
ただ、単なるミステリーではなくて、自分の殻にばかり閉じ篭もらないで1歩踏み出す勇気を持とう、自分の居場所は単なる「場所」だけではない、、、ということをこの二人を通して教えてくれる。
(ミチルは目が不自由という殻、アキヒロは中国人とのハーフでいつも仲間から疎外されているという殻。)
ラストは明るく終ってよかったです。
田中麗奈さんはよかったですね。彼女の映画はあまり見たことがなかったのですが、ミチル役がとてもよく合ってました。目の「表情」とか「動き」は難しかったでしょうね。きれいな目でした。
チェン・ボーリンは「藍色夏恋」で初めて知って、なんと爽やかな少年でしょうと思ってました。過去のレビューで「注目株」と書いてましたよ。見る目あったのね、ワタシ。あと、「5月の恋」も見ました。彼も目が印象的な俳優さんですね。
ただ、後半の展開で・・・
アキヒロが事件のことを思い出すフラッシュバックのシーンが何度が流れるんだけど、何度目かに真犯人がチラリと見える。
そこで「ああ…」って分かるんだけど、それをどうやって「犯人はこいつだ!」と明かすのかと思ってたら、なんか急にミチルが探偵役になっちゃって、この急展開はちょっと「あらら」でした。
それに、目が見えない人ってものの気配には敏感だと思うんだけど、あれは、最初から気づいていたけど「彼は悪くない人」という「気配」まで感じ取っていたからあえて気づかないふりをしていたのかしら。
彼がミチルの危機を救って、初めて彼の存在を認めた彼女の言葉が「ありがと」だったものね。
あのシーンになぜか涙が出た私です。初めてのお出かけシーンも泣けました。
(シネ・リーブル梅田にて)
by mam-san
| 2006-12-08 20:30
| 映画(か)