2007年 01月 27日
「逃避行」篠田節子(光文社)
|
愛犬のゴールデンリトリバー、ポポが隣りの子どもをかみ殺してしまった。
マスコミに責め立てられ、ポポの処分を考える家族。妙子はポポを守るため、ポポとふたりで逃避行する。
本来は優しいポポ、あの男の子がポポをいじめさえしなければ・・・。
行き当たりばったりの旅のすえ、ふたりが行き着いたのは山の中のひっそりした別荘だった。
逃げ回るうち、妙子とポポはだんだん強くなっていく。
妙子は結婚して子どもを産んでからは専業主婦でただ家族の世話だけに生きてきたひと。
ポポはペットショップの売れ残りのゴールデンりトリバー。怖がりで優しい犬。
それが一転して世間から逃れるようになってしまう。
夫や娘たちも信じられず、ポポだけを頼りに無謀な逃避行に出てしまう。
50年生きてきた妙子の人生は何だったのか。
途中出会うトラック運転手たちは彼女の家族よりも彼女のことを思ってくれる。
家族って何なんだ。
家族にとって自分はただの家政婦さんでしかなかったのか。
病気をすれば「たるんでる」というふうなことを言われ、あれだけ面倒を見てきた娘たちも母親なんて用が済めばお払い箱とでも思っているのか。
この逃避行で、だんだん野生に目覚めていくポポの姿に自然界のすごさを見たのと、妙子の、というか、女性というのは守るべきものがいると(たとえば子どもとか)ものすごく強くなれるというのを実感した。
それに比べて、この妙子の夫のなんと自己チュウなことよ。
ここまで酷くなくても正体はだいたいがこういうモノなんだろうな、夫というものは。
マスコミに責め立てられ、ポポの処分を考える家族。妙子はポポを守るため、ポポとふたりで逃避行する。
本来は優しいポポ、あの男の子がポポをいじめさえしなければ・・・。
行き当たりばったりの旅のすえ、ふたりが行き着いたのは山の中のひっそりした別荘だった。
逃げ回るうち、妙子とポポはだんだん強くなっていく。
妙子は結婚して子どもを産んでからは専業主婦でただ家族の世話だけに生きてきたひと。
ポポはペットショップの売れ残りのゴールデンりトリバー。怖がりで優しい犬。
それが一転して世間から逃れるようになってしまう。
夫や娘たちも信じられず、ポポだけを頼りに無謀な逃避行に出てしまう。
50年生きてきた妙子の人生は何だったのか。
途中出会うトラック運転手たちは彼女の家族よりも彼女のことを思ってくれる。
家族って何なんだ。
家族にとって自分はただの家政婦さんでしかなかったのか。
病気をすれば「たるんでる」というふうなことを言われ、あれだけ面倒を見てきた娘たちも母親なんて用が済めばお払い箱とでも思っているのか。
この逃避行で、だんだん野生に目覚めていくポポの姿に自然界のすごさを見たのと、妙子の、というか、女性というのは守るべきものがいると(たとえば子どもとか)ものすごく強くなれるというのを実感した。
それに比べて、この妙子の夫のなんと自己チュウなことよ。
ここまで酷くなくても正体はだいたいがこういうモノなんだろうな、夫というものは。
by mam-san
| 2007-01-27 17:54
| (さ行の作家・他)