2007年 09月 02日
「さよなら、日だまり」平田俊子(集英社)
|
律子は結婚7年目の主婦。子どもはいない。雑誌に記事を書く仕事をしている。
夫の矢野は家電メーカーに勤めるサラリーマン。
とあるパーティーで知り合ったユカリと親しくなった律子は、「矢野が不倫をしているかもしれない。離婚したほうがいいのか」と相談を持ちかける。
ユカリは友達の占い師・須貝を紹介してくれた。
須貝は律子の手相を見、親身になって助言し、矢野にも会ってみたいと言い出す。
そして、ユカリと須貝は夫婦が住むマンションにお祓いのためやってきた。
それ以来、律子の生活は予想もしない展開になっていく・・・・。
もう少し、穏やかな話かと思っていた。
新聞の書籍広告でもハッピーな話ではないと想像はつくが、これほど不快感が残る話とは思わなかった。
何が不快かというと、ユカリと須貝だ。
律子のマンションにやってきた二人の行動ひとつひとつにイライラムカムカする。
その時点ではただの無遠慮な人たちなんだが、だんだん恐ろしい人たちだと分かってくる。
彼女はどうして強く拒絶しなかったのか。
人がいいにもほどがある。でもそこで強く拒否できないところが、人の弱みに付け込んで、というやつだろう。
そして、まんまとはまってしまう矢野のバカさ加減にも呆れる。
この男のほうは、後で、自分ひとりで泣きを見るがいい。
最後は、このまま泣き寝入りかよ・・・と思わせる終わり方だ。
表紙の挿絵がとても切ない。あまりにもがらんとした日だまり。
この日だまりを奪った二人が許せない。
所用時間からいえばさっと読める一冊である。
世の中の理不尽さに抗えない、なんともいえないモヤモヤ感は残る…が。
夫の矢野は家電メーカーに勤めるサラリーマン。
とあるパーティーで知り合ったユカリと親しくなった律子は、「矢野が不倫をしているかもしれない。離婚したほうがいいのか」と相談を持ちかける。
ユカリは友達の占い師・須貝を紹介してくれた。
須貝は律子の手相を見、親身になって助言し、矢野にも会ってみたいと言い出す。
そして、ユカリと須貝は夫婦が住むマンションにお祓いのためやってきた。
それ以来、律子の生活は予想もしない展開になっていく・・・・。
もう少し、穏やかな話かと思っていた。
新聞の書籍広告でもハッピーな話ではないと想像はつくが、これほど不快感が残る話とは思わなかった。
何が不快かというと、ユカリと須貝だ。
律子のマンションにやってきた二人の行動ひとつひとつにイライラムカムカする。
その時点ではただの無遠慮な人たちなんだが、だんだん恐ろしい人たちだと分かってくる。
彼女はどうして強く拒絶しなかったのか。
人がいいにもほどがある。でもそこで強く拒否できないところが、人の弱みに付け込んで、というやつだろう。
そして、まんまとはまってしまう矢野のバカさ加減にも呆れる。
この男のほうは、後で、自分ひとりで泣きを見るがいい。
最後は、このまま泣き寝入りかよ・・・と思わせる終わり方だ。
表紙の挿絵がとても切ない。あまりにもがらんとした日だまり。
この日だまりを奪った二人が許せない。
所用時間からいえばさっと読める一冊である。
世の中の理不尽さに抗えない、なんともいえないモヤモヤ感は残る…が。
by mam-san
| 2007-09-02 21:01
| (は行の作家・他)