2007年 11月 02日
サン・ジャックへの道(2005年フランス)
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フランス南東部のリュ・ピュイからスペインの端サンティアゴ(サン・ジャック)まで、1500kmもの巡礼路を歩く、いわゆるロードムービー。
母親の遺言で仕方なく参加した仲の悪い3人兄妹弟を中心に、このツアーのベテランガイド、わけありな丸坊主の女性、母親のためにメッカに行くと思い込んでいる失読症のアラブ系少年とその友達、仲良し女の子2人、全9人が2ヵ月にも及ぶ巡礼の旅に出ます。
彼ら9人がこの旅によってどう変わっていくかが見物。
それぞれのキャラクターもなかなか面白いですが、彼らのドタバタを手のひらで転がしているようにさえ感じる雄大で美しい自然もなかなかです。2ヵ月・1500kmはキツイですが、2~3日くらいなら歩いてみたいなと。
とにかくです、この兄妹弟の合わないこと。これだけタイプの違う人間が同じ母親のお腹から生まれてきたとは。
兄のピエールは会社の社長。仕事は忙しいし、妻はアル中だし、遺産なんて欲しくないけどしぶしぶ参加。
真ん中のクララは高校の先生。優しい夫だけど失業中ゆえ家計的には遺産の話には乗りたい。だから参加。
弟のクロードは生涯無職。酒浸りの生活。愛する娘に見放されたくないため手ぶらで(?)参加。
最初から喧嘩ばかりです。途中でピエールとクララが取っ組み合いを始めるし…。
このクララが意外に好きです。取っ組み合いのシーンでなぜかスカッとしたりして。
というのも、この監督さんは『女はみんな生きている』を撮った方でして、なるほど、あの映画もスカッとしたなあと。
ちなみに、『女は~』の感想はこちら
そのクララが失読症のラムジィに、旅の間中、根気強く文字を教えるシーンには感心します。
このラムジィ、巡礼に出た動機(お願い事)は、大好きなお母さんのために字が読めるようになることなんです。
優しい子です。喧嘩している3人を見て、他の人はあきれているのに、彼だけは「お母さんを亡くして本当は悲しいんだよ」みたいなことを言います。
いい子なだけにちょっと可哀相なエピも…。
で、長い旅を続けるうちに皆だんだん打ち解けてきます。
人生に必要なものは何かとか、分かってきます。
要らないものを保険のように持ち歩く現代人。でもシンプルイズベストだよと気づいたり。
実際にあの美しい自然の中に捨てるのはNGですが。
でも現代人にとってもはや携帯電話は必要な道具なんですね。
その電話によって不安が増したり、安心したり、また緊急事態を知ることも出来るわけですが、その場にいなくても、遠く離れた旅の地で自分で解決していく力もつけられるのです。
やはり旅は人を変えます。
あ、他のブログを読ませてもらっても夢のシーンはよく分からないとありますが、私も?でした。
でもそれぞれ最初の夢とは違ってきてるんですよね。夢も成長している。
見終わって、「なかなかよかったんじゃない?」と思える映画でした。
(パルシネマしんこうえん:『フランシスコの2人の息子』と2本立て)
母親の遺言で仕方なく参加した仲の悪い3人兄妹弟を中心に、このツアーのベテランガイド、わけありな丸坊主の女性、母親のためにメッカに行くと思い込んでいる失読症のアラブ系少年とその友達、仲良し女の子2人、全9人が2ヵ月にも及ぶ巡礼の旅に出ます。
彼ら9人がこの旅によってどう変わっていくかが見物。
それぞれのキャラクターもなかなか面白いですが、彼らのドタバタを手のひらで転がしているようにさえ感じる雄大で美しい自然もなかなかです。2ヵ月・1500kmはキツイですが、2~3日くらいなら歩いてみたいなと。
とにかくです、この兄妹弟の合わないこと。これだけタイプの違う人間が同じ母親のお腹から生まれてきたとは。
兄のピエールは会社の社長。仕事は忙しいし、妻はアル中だし、遺産なんて欲しくないけどしぶしぶ参加。
真ん中のクララは高校の先生。優しい夫だけど失業中ゆえ家計的には遺産の話には乗りたい。だから参加。
弟のクロードは生涯無職。酒浸りの生活。愛する娘に見放されたくないため手ぶらで(?)参加。
最初から喧嘩ばかりです。途中でピエールとクララが取っ組み合いを始めるし…。
このクララが意外に好きです。取っ組み合いのシーンでなぜかスカッとしたりして。
というのも、この監督さんは『女はみんな生きている』を撮った方でして、なるほど、あの映画もスカッとしたなあと。
ちなみに、『女は~』の感想はこちら
そのクララが失読症のラムジィに、旅の間中、根気強く文字を教えるシーンには感心します。
このラムジィ、巡礼に出た動機(お願い事)は、大好きなお母さんのために字が読めるようになることなんです。
優しい子です。喧嘩している3人を見て、他の人はあきれているのに、彼だけは「お母さんを亡くして本当は悲しいんだよ」みたいなことを言います。
いい子なだけにちょっと可哀相なエピも…。
で、長い旅を続けるうちに皆だんだん打ち解けてきます。
人生に必要なものは何かとか、分かってきます。
要らないものを保険のように持ち歩く現代人。でもシンプルイズベストだよと気づいたり。
実際にあの美しい自然の中に捨てるのはNGですが。
でも現代人にとってもはや携帯電話は必要な道具なんですね。
その電話によって不安が増したり、安心したり、また緊急事態を知ることも出来るわけですが、その場にいなくても、遠く離れた旅の地で自分で解決していく力もつけられるのです。
やはり旅は人を変えます。
あ、他のブログを読ませてもらっても夢のシーンはよく分からないとありますが、私も?でした。
でもそれぞれ最初の夢とは違ってきてるんですよね。夢も成長している。
見終わって、「なかなかよかったんじゃない?」と思える映画でした。
(パルシネマしんこうえん:『フランシスコの2人の息子』と2本立て)
by mam-san
| 2007-11-02 16:00
| 映画(さ)