2007年 11月 20日
4分間のピアニスト(2006年ドイツ)
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4分間のピアニスト | ウーマンエキサイトシネマ
殺人罪で服役中のジェニーは、子どものころは天才ピアニストと言われるほどの才能の持ち主。しかし今は刑務所内でも問題児でひとり孤立していた。
ピアノ教師として刑務所にやってきたクリューガーは、そんなジェニーの才能を見抜き、なんとしてもコンテストに出場させようとする。
若く荒んだジェニーと、過去の苦しみを背負ったまま音楽だけに心血をそそぐ老いたクリューガー。
反抗し続けるジェニーだが、ようやくコンテストに臨むことになった・・・。
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冒頭の音が爆音並みで、これが最後まで続くのかとちょっと心配でしたが、あとは慣れ・・・というか、物語の波に乗ってくると気にならなくなりました。
それと、ところどころ時間を戻して描いていて、ちょっと戸惑いました。
とにかく、ジェニーの乱暴なこと。私だったらクリューガーのようには受け止められません。
天才ピアニストと呼ばれていた彼女ですが、ある出来事がきっかけで自暴自棄になってしまったのです。でも指は覚えているんですね。ピアノは彼女自身であり、ピアノを弾いているときが一番素直になれる瞬間なんですね。
クリューガーも過去につらい傷があったようで。彼女がなぜこれほどまでにジェニーに執着するのか、その理由づけとして彼女が若いころ(戦争中従軍看護婦だった)に体験した出来事がフラッシュバックされます。
彼女が愛した友人(彼女は同性愛者でした)は、まだ自分の才能も、人生の目標も持てない若いときに処刑されてしまったのです。しかもクリューガーが弾いていたピアノ線で。
それがずっとしこりとなっていて、才能ある人はそれを磨かなくてはだめなのだという信念を持っていたのです。
彼女はジェニーをその友人と置き換えていたんでしょうね。
ジェニーとクリューガーの関係の変化が見物ですが、看守の「位置づけ」もなかなかポイントだったように思います。
クリューガーは彼にとって「師」であり、自分を認めてほしい気持ちでいっぱいで、だからジェニーに嫉妬して、途中のずるい行動に出たりしたんでしょうね。
そしてラストシーンはある意味、見事に裏切ってくれました。
正統派では終わらないんですね。
ジェニーの魂の叫びとでもいいましょうか、鳥肌がたつようなシーンでした。
そしてそして、あのエンディングには、不覚にも落涙!
ラストの一瞬でその映画がよかったか(好きか)どうか決まります。
見応えありの映画でした。
(テアトル梅田)
「4分間のピアニスト」の映画詳細、映画館情報はこちら >>
殺人罪で服役中のジェニーは、子どものころは天才ピアニストと言われるほどの才能の持ち主。しかし今は刑務所内でも問題児でひとり孤立していた。
ピアノ教師として刑務所にやってきたクリューガーは、そんなジェニーの才能を見抜き、なんとしてもコンテストに出場させようとする。
若く荒んだジェニーと、過去の苦しみを背負ったまま音楽だけに心血をそそぐ老いたクリューガー。
反抗し続けるジェニーだが、ようやくコンテストに臨むことになった・・・。
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冒頭の音が爆音並みで、これが最後まで続くのかとちょっと心配でしたが、あとは慣れ・・・というか、物語の波に乗ってくると気にならなくなりました。
それと、ところどころ時間を戻して描いていて、ちょっと戸惑いました。
とにかく、ジェニーの乱暴なこと。私だったらクリューガーのようには受け止められません。
天才ピアニストと呼ばれていた彼女ですが、ある出来事がきっかけで自暴自棄になってしまったのです。でも指は覚えているんですね。ピアノは彼女自身であり、ピアノを弾いているときが一番素直になれる瞬間なんですね。
クリューガーも過去につらい傷があったようで。彼女がなぜこれほどまでにジェニーに執着するのか、その理由づけとして彼女が若いころ(戦争中従軍看護婦だった)に体験した出来事がフラッシュバックされます。
彼女が愛した友人(彼女は同性愛者でした)は、まだ自分の才能も、人生の目標も持てない若いときに処刑されてしまったのです。しかもクリューガーが弾いていたピアノ線で。
それがずっとしこりとなっていて、才能ある人はそれを磨かなくてはだめなのだという信念を持っていたのです。
彼女はジェニーをその友人と置き換えていたんでしょうね。
ジェニーとクリューガーの関係の変化が見物ですが、看守の「位置づけ」もなかなかポイントだったように思います。
クリューガーは彼にとって「師」であり、自分を認めてほしい気持ちでいっぱいで、だからジェニーに嫉妬して、途中のずるい行動に出たりしたんでしょうね。
そしてラストシーンはある意味、見事に裏切ってくれました。
正統派では終わらないんですね。
ジェニーの魂の叫びとでもいいましょうか、鳥肌がたつようなシーンでした。
そしてそして、あのエンディングには、不覚にも落涙!
ラストの一瞬でその映画がよかったか(好きか)どうか決まります。
見応えありの映画でした。
(テアトル梅田)
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by mam-san
| 2007-11-20 21:16
| 映画(や)