2008年 03月 14日
「空の中」有川浩(メディアワークス)
|
200X年、高度2万メートルで2度にわたる航空機事故が発生する。
最初は国産輸送機開発プロジェクトのテスト機。
2度目は航空自衛隊のイーグル。
両機とも高度2万メートルの上空で突然爆発した。
事故原因を調査している春名高巳は、2度目の航空機事故の生き残りである隊員・武田光稀に面会を求める。
実際に当時の状況を確かめるべく、高巳は光稀の操縦する戦闘機で高度2万メートルを目指し、そこで二人は事故の原因となったある「物体」と遭遇する。
一方、高知の片田舎でのこと。ひとりの少年が浜辺である「物体」を見つける。
それは2度目の事故があった日で、その少年は事故機を操縦していて亡くなった隊員の息子・瞬だった。
高巳たちの対策本部、瞬、それぞれの思いで謎の「物体」とのコミュニケーションが始まる…。
あとがきにあるように「怪獣物と青春物足しっぱなして空自で和えてる」小説でした。
SFファンタジーのようでもあり、人間ドラマでもあり、甘酸っぱいラブコメでもあり。
だからこそ退屈せず大変面白く読ませていただきました!
謎の物体とのコミュニケーションもなかなか面白いのですが(そんなふうに宇宙人とも交信とれるなら楽だよなとか)、なんといっても軽めのラブ度合いが読んでいて心地よいです(笑)
この高巳と光稀は、「クジラの彼」に出てくる「ファイターパイロットの君」なんですよね。
ああ、こうして出会ったのかと。高巳の軽めの口調と、光稀の硬派でウブな組み合わせが最高です。(「クジラの彼」は副読本として手元にあるといいね)
それと、有川さんの図書館シリーズでも「頭ぽんぽん」のシーンが愛情表現のひとつとなってますが、ここでもよく出てきます。いいですね。頭ぽん。された方は「へ!?」と「ドキッ…」とが混ざっちゃって。ラブリーです(笑)
だから今回はジュニアカップルよりもこの適齢期カップルのシーンのほうが好きでした。
そしてこのカップルと並び、いいとこ1人占めの大岡越前・宮じいの言葉は貴重でしたね。
人間て、伊達に長く生きてません。
あ、それと、瞬が「物体」を「個人的都合」で自分と同じ側に置きましたよね。思い起こせば、そういうことって多々あります。それは優しさだとか愛情と思ってやってることですが、実際はどうなのかな~とか。彼らには彼らの世界があるわけで、異種のものを自分の管理下に置き共存しようとするのは、地球上において人間だけですよね。やっぱり人間てなまじ感情があるからエゴの固まりだけなんでしょうかね。
人間に生まれてよかったのかどうか。「白鯨」に吸収してもらったら極楽浄土だよな~、な~んて。
さて次は、「レインツリーの国」を図書館までお迎えに行ってまいりましょう。。。
最初は国産輸送機開発プロジェクトのテスト機。
2度目は航空自衛隊のイーグル。
両機とも高度2万メートルの上空で突然爆発した。
事故原因を調査している春名高巳は、2度目の航空機事故の生き残りである隊員・武田光稀に面会を求める。
実際に当時の状況を確かめるべく、高巳は光稀の操縦する戦闘機で高度2万メートルを目指し、そこで二人は事故の原因となったある「物体」と遭遇する。
一方、高知の片田舎でのこと。ひとりの少年が浜辺である「物体」を見つける。
それは2度目の事故があった日で、その少年は事故機を操縦していて亡くなった隊員の息子・瞬だった。
高巳たちの対策本部、瞬、それぞれの思いで謎の「物体」とのコミュニケーションが始まる…。
あとがきにあるように「怪獣物と青春物足しっぱなして空自で和えてる」小説でした。
SFファンタジーのようでもあり、人間ドラマでもあり、甘酸っぱいラブコメでもあり。
だからこそ退屈せず大変面白く読ませていただきました!
謎の物体とのコミュニケーションもなかなか面白いのですが(そんなふうに宇宙人とも交信とれるなら楽だよなとか)、なんといっても軽めのラブ度合いが読んでいて心地よいです(笑)
この高巳と光稀は、「クジラの彼」に出てくる「ファイターパイロットの君」なんですよね。
ああ、こうして出会ったのかと。高巳の軽めの口調と、光稀の硬派でウブな組み合わせが最高です。(「クジラの彼」は副読本として手元にあるといいね)
それと、有川さんの図書館シリーズでも「頭ぽんぽん」のシーンが愛情表現のひとつとなってますが、ここでもよく出てきます。いいですね。頭ぽん。された方は「へ!?」と「ドキッ…」とが混ざっちゃって。ラブリーです(笑)
だから今回はジュニアカップルよりもこの適齢期カップルのシーンのほうが好きでした。
そしてこのカップルと並び、いいとこ1人占めの大岡越前・宮じいの言葉は貴重でしたね。
人間て、伊達に長く生きてません。
あ、それと、瞬が「物体」を「個人的都合」で自分と同じ側に置きましたよね。思い起こせば、そういうことって多々あります。それは優しさだとか愛情と思ってやってることですが、実際はどうなのかな~とか。彼らには彼らの世界があるわけで、異種のものを自分の管理下に置き共存しようとするのは、地球上において人間だけですよね。やっぱり人間てなまじ感情があるからエゴの固まりだけなんでしょうかね。
人間に生まれてよかったのかどうか。「白鯨」に吸収してもらったら極楽浄土だよな~、な~んて。
さて次は、「レインツリーの国」を図書館までお迎えに行ってまいりましょう。。。
by mam-san
| 2008-03-14 10:45
| 有川浩