2005年 12月 17日
「さよならバースディ」荻原浩(集英社)
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霊長類研究センターで働く研究者・真は、そこで生まれ育ったボノボのバースディに言語を習得させる研究をしている。プロジェクトの指揮をとっていた教授が自殺したあとも、その意志を継ぐべく日夜バースディの実験に取り組んでいる。
そんな真にも恋人はいた。同じ研究室の由紀だ。
しかし、真が由紀にプロポーズしたその夜、由紀は研究室の窓から飛び降り自殺した。
なぜ? あれは喜びの涙ではなかったのか?
由紀が飛び降りるのを目撃したのは一人だけ。ボノボのバースディだった。
真は真相を知るためバースディと会話を試みるが…。
恋愛小説、ではなかった。
ある意味では恋愛小説なんだが、ボノボと人間の信頼物語、、かな。そしてミステリー。
しかし、どこかのレビューにもあったが、人間たちにはイメージが湧かない。
ただバースディだけは、そのアーモンドのような目も、しぐさもイメージできる。
由紀の自殺について予想できうるその真実は衝撃だった。
だから後半のバースディの痛々しさには、やらせっぽい気もするがホロッともさせられる。
やっぱり人間て残酷な動物よなあ・・・
以前読んだ、同じようにボノボに言語を習得させる「ジェニーのいた庭」でもそう感じたが、地球上の自然形態を壊す必要があるのかどうか。人間の都合だけで、サルが言葉を覚えたところでどうなるんだ。時空を操作するようなもんではないだろうか。
そんな真にも恋人はいた。同じ研究室の由紀だ。
しかし、真が由紀にプロポーズしたその夜、由紀は研究室の窓から飛び降り自殺した。
なぜ? あれは喜びの涙ではなかったのか?
由紀が飛び降りるのを目撃したのは一人だけ。ボノボのバースディだった。
真は真相を知るためバースディと会話を試みるが…。
恋愛小説、ではなかった。
ある意味では恋愛小説なんだが、ボノボと人間の信頼物語、、かな。そしてミステリー。
しかし、どこかのレビューにもあったが、人間たちにはイメージが湧かない。
ただバースディだけは、そのアーモンドのような目も、しぐさもイメージできる。
由紀の自殺について予想できうるその真実は衝撃だった。
だから後半のバースディの痛々しさには、やらせっぽい気もするがホロッともさせられる。
やっぱり人間て残酷な動物よなあ・・・
以前読んだ、同じようにボノボに言語を習得させる「ジェニーのいた庭」でもそう感じたが、地球上の自然形態を壊す必要があるのかどうか。人間の都合だけで、サルが言葉を覚えたところでどうなるんだ。時空を操作するようなもんではないだろうか。
by mam-san
| 2005-12-17 21:44
| (あ行の作家・他)