2008年 01月 24日
ぜんぶ、フィデルのせい(2006年フランス)
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政治闘争が渦巻く激動の1970年代のフランス。
弁護士のパパ、雑誌「マリー・クレール」の記者のママ、愛くるしい弟。
9歳のアンナは、恵まれた家庭環境の中で平穏に暮らしていました。
ところが、両親が突然共産主義者と化し、家族の生活は一変します。
得意だった宗教学の授業は受けさせてもらえない。ミッキーマウスはだめ。狭いアパートに引越し、毎日のように知らない人(パパの同志)が出入りする。「前の生活の方がよかった」と両親に反抗すると「自分のことしか考えていない」と叱られる。
それまでアンナたちのお世話をしていたキューバ難民のお手伝いさんが、解雇される前に言い捨てた言葉「ぜんぶフィデル・カストロのせいよ」がアンナの頭の中に残ります。
こうなったのはぜんぶフィデルのせいなのね!
仏頂面で不満を爆発させるアンナでしたが、やがていろんなことを考えていくようになります…。
アンナと弟のフランソワがいいですね。可愛い。表情がいい。しかめっ面してたと思えば、両親の甘い言葉にまんまと丸め込まれてニコッとしたり。弟君はあの無垢な瞳がほんと可愛い。
大人の事情で突っ走る両親に振り回され、反発し自分の居場所に悩むアンナと、素晴らしい順応性で溶け込んでいく弟。二人ともそれなりに成長していましたね。
それがラストの輪になって~に表われてました。
子どもは素直でいいです。好きなものは好き、嫌いなものは嫌いと。でも嫌いなものもちゃんと自分の頭で理解して受け入れてみようとします。頭が柔らかいからでしょう。
その点、大人はみんな自分が正しいと思っている人が多いから。 いくら「自分の目で確かめろ」が一番といっても、いきなり10歳にも満たない子どもを危険なデモに参加させるなんて親のエゴ以外にないように思います。
なんでもみんなと平等に分け合うのがいいと主張し、ちょっと口答えすると「自分のことしか考えてない」とか。そんなこと言ったってねえ。ちゃんと分かるように順序立てて話してくれないと。
アンナのパパも最初から子ども目線で話せばよかったのにね。
でもそんなパパやママでもやっぱり子どもには深い愛情を注いでいるわけで。
ついにキレたアンナが弟を連れて家を飛び出します。
図書館でいろんな本を読んだりして、子どもなりに理解しようと努めて、そして家に戻った時、パパやママの安心した顔。パパは叱るのかと思ったら頬をゆるめましたね。
ひとつ気になったのが、アパートに集まるパパの同志たち。子どもがいる部屋でたばこをスパスパ、気になるわ~
映画の中での喫煙シーンそろそろなんとかしませんか?
(他でアップしたレビューに加筆しました。)
(梅田ガーデンシネマ)
「ぜんぶ、フィデルのせい」の映画詳細、映画館情報はこちら >>
弁護士のパパ、雑誌「マリー・クレール」の記者のママ、愛くるしい弟。
9歳のアンナは、恵まれた家庭環境の中で平穏に暮らしていました。
ところが、両親が突然共産主義者と化し、家族の生活は一変します。
得意だった宗教学の授業は受けさせてもらえない。ミッキーマウスはだめ。狭いアパートに引越し、毎日のように知らない人(パパの同志)が出入りする。「前の生活の方がよかった」と両親に反抗すると「自分のことしか考えていない」と叱られる。
それまでアンナたちのお世話をしていたキューバ難民のお手伝いさんが、解雇される前に言い捨てた言葉「ぜんぶフィデル・カストロのせいよ」がアンナの頭の中に残ります。
こうなったのはぜんぶフィデルのせいなのね!
仏頂面で不満を爆発させるアンナでしたが、やがていろんなことを考えていくようになります…。
アンナと弟のフランソワがいいですね。可愛い。表情がいい。しかめっ面してたと思えば、両親の甘い言葉にまんまと丸め込まれてニコッとしたり。弟君はあの無垢な瞳がほんと可愛い。
大人の事情で突っ走る両親に振り回され、反発し自分の居場所に悩むアンナと、素晴らしい順応性で溶け込んでいく弟。二人ともそれなりに成長していましたね。
それがラストの輪になって~に表われてました。
子どもは素直でいいです。好きなものは好き、嫌いなものは嫌いと。でも嫌いなものもちゃんと自分の頭で理解して受け入れてみようとします。頭が柔らかいからでしょう。
その点、大人はみんな自分が正しいと思っている人が多いから。 いくら「自分の目で確かめろ」が一番といっても、いきなり10歳にも満たない子どもを危険なデモに参加させるなんて親のエゴ以外にないように思います。
なんでもみんなと平等に分け合うのがいいと主張し、ちょっと口答えすると「自分のことしか考えてない」とか。そんなこと言ったってねえ。ちゃんと分かるように順序立てて話してくれないと。
アンナのパパも最初から子ども目線で話せばよかったのにね。
でもそんなパパやママでもやっぱり子どもには深い愛情を注いでいるわけで。
ついにキレたアンナが弟を連れて家を飛び出します。
図書館でいろんな本を読んだりして、子どもなりに理解しようと努めて、そして家に戻った時、パパやママの安心した顔。パパは叱るのかと思ったら頬をゆるめましたね。
ひとつ気になったのが、アパートに集まるパパの同志たち。子どもがいる部屋でたばこをスパスパ、気になるわ~
映画の中での喫煙シーンそろそろなんとかしませんか?
(他でアップしたレビューに加筆しました。)
(梅田ガーデンシネマ)
「ぜんぶ、フィデルのせい」の映画詳細、映画館情報はこちら >>
by mam-san
| 2008-01-24 13:29
| 映画(さ)