2009年 02月 14日
「永遠の0(ゼロ)」百田尚樹(太田出版)
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健太郎と慶子の姉弟は、戦争中に特攻隊で亡くなった実の祖父・宮部久蔵のことを調べることになる。
当時、戦地で祖父と一緒だったという人たちの話を聞いて回るうち、祖父がどんな人生を生きたかが徐々に見え始めてくる。
宮部久蔵という男は、パイロットの腕は確かではあったが、それと同時に臆病者だったという。
なぜに臆病と言われたのか、そして、それならなぜ特攻に志願したのか。
祖父の人物像が見えてくると同時に、健太郎たちの「今」も変化し始める…。
最初に読んだ「ボックス!」がとても面白かったので、これも迷わず借りてみました。
こちらはかなり衝撃的なものでした。
戦争というものが、どれだけ無数の不条理な死を生み出してきたかという憤りでしょうか。
実家の伯父も戦死してますが、帰ってきたのは「名前を書いた木の札」だけだったそうです。
「桜花」という作戦を読んだときは心が苦しくて怒りで涙が出たほどです。
特攻に関しては、小学生の頃に学校で少年飛行兵の物語を見た記憶があります。
子どもながらにその不条理さに涙したのを覚えています。
戦争という異常な状況の中で、そのような作戦を取らざるを得なかったのかも知れませんが、私たちはその歴史を知った上で、今の当たり前にしている日常に感謝しないといけませんね。
さて、物語ですが、
宮部久蔵は本当に立派な人でした。
あの時代に自分の信念を貫き、どんな状況でも自分のことより他人のことを思いやれる人です。
男の中の男ですね。
その彼の人柄が伏線となって、物語は最後にはあるひとつのところに行き着きます。
その流れがうまいです。
私たちに戦争について考えさせつつ、大きく深い愛をも見せてくれます。
後半は目を真っ赤に腫らしながら読みました。
(余談)知り合いのおじいちゃまが昔海軍にいらして、終戦直前、特攻で出撃するはずが、エンジンドラブルか何かで大けがされ飛べなかったということを聞いたことがあります。
あのとき何事もなく飛んでいたら今はないと。この本を読んでわかったのですが、予備学生だったのでしょう。
そのおじいちゃま、現在86歳でお元気です。
当時、戦地で祖父と一緒だったという人たちの話を聞いて回るうち、祖父がどんな人生を生きたかが徐々に見え始めてくる。
宮部久蔵という男は、パイロットの腕は確かではあったが、それと同時に臆病者だったという。
なぜに臆病と言われたのか、そして、それならなぜ特攻に志願したのか。
祖父の人物像が見えてくると同時に、健太郎たちの「今」も変化し始める…。
最初に読んだ「ボックス!」がとても面白かったので、これも迷わず借りてみました。
こちらはかなり衝撃的なものでした。
戦争というものが、どれだけ無数の不条理な死を生み出してきたかという憤りでしょうか。
実家の伯父も戦死してますが、帰ってきたのは「名前を書いた木の札」だけだったそうです。
「桜花」という作戦を読んだときは心が苦しくて怒りで涙が出たほどです。
特攻に関しては、小学生の頃に学校で少年飛行兵の物語を見た記憶があります。
子どもながらにその不条理さに涙したのを覚えています。
戦争という異常な状況の中で、そのような作戦を取らざるを得なかったのかも知れませんが、私たちはその歴史を知った上で、今の当たり前にしている日常に感謝しないといけませんね。
さて、物語ですが、
宮部久蔵は本当に立派な人でした。
あの時代に自分の信念を貫き、どんな状況でも自分のことより他人のことを思いやれる人です。
男の中の男ですね。
その彼の人柄が伏線となって、物語は最後にはあるひとつのところに行き着きます。
その流れがうまいです。
私たちに戦争について考えさせつつ、大きく深い愛をも見せてくれます。
後半は目を真っ赤に腫らしながら読みました。
(余談)知り合いのおじいちゃまが昔海軍にいらして、終戦直前、特攻で出撃するはずが、エンジンドラブルか何かで大けがされ飛べなかったということを聞いたことがあります。
あのとき何事もなく飛んでいたら今はないと。この本を読んでわかったのですが、予備学生だったのでしょう。
そのおじいちゃま、現在86歳でお元気です。
by mam-san
| 2009-02-14 15:14
| (は行の作家・他)