2009年 03月 10日
シリアの花嫁(2004年イスラエル=フランス=ドイツ)
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第3次中東戦争以降、イスラエル占領下となったゴラン高原のある村。
もともとシリア領だったこの村の多くの住人は「無国籍」のまま暮らしています。
この村に住むモナが結婚することになりました。
相手は「境界線」の向こうに住む人気テレビタレント。
「テレビでしか会ったことがないのに」と不安がるモナ。男性のほうもモナのことは写真でしか知りません。
あ~、それは不安だろうな。
と思うけど、問題はそればかりでもないんです。
軍事境界線を越えて花婿の待つシリア側へ行ってしまうと、もう二度と里帰りが出来なくなってしまうのです。
家族とは、離れた位置で拡声器を使っての会話になります。抱きしめることはできないのです。
もしも結婚に失敗しても戻ってくることはできない。
そんなバカな…。
でもそういう国が実際にあるんですね。
無知な私は第三国から出入りはできないの?とか思ってしまいますが。
いよいよ、モナがウェディングドレスに身を包み、家族たちと一緒に境界線に向かいます。
幸せなパレードです。
そして境界に着き、パスポート(?通行証?)だけを持って歩み出るモナ。
(着替えは?荷物は送るのかしら?とか、余計なことを思ってしまいました)
家族と最後の別れを交わし、花婿が待つあちら側へ行く決心をします。
ところが、イスラエル側とシリア側の許可が下りないのです。
双方、自分のほうの手続きの正しさだけを主張して平行線なのです。
国連の女性職員が仲介役で双方行ったり来たりします。
なんで、担当者が直接交渉しないのか、イライラします。
その間、モナは柵のところで待たされたまま。
不安なモナに椅子を差し出す兵士。ただ銃を持って突っ立てるだけじゃなくて、ここは温かい場面でした。
それにしても、いつまで待たせることか。
時間になったらさっさと勤務を終えてしまうお役人。(どこも同じね)
そういう規則にはきっちりきっちりしてるのに、はっと閃いた解決方法が、「リキッドペーパー」だなんて。
あれには開いた口が…。
そうこうしているうちに、ついにモナが取った行動。
それまで、姉ほど強くなく、自分の考えで歩んでこなかったように見えていたモナですが、あの姿はとても凛々しかったです。
ウダウダやってる男たちを尻目に女性は自分の足で道を開いてゆくんですよ。
モナの姉にしても然り、国連職員の人も然り。
とてもイライラヤキモキしましたが、最後はすっきりしました。
政治的な問題は変わらないままですが…。
とてもいい映画でした。
(梅田ガーデンシネマ)
もともとシリア領だったこの村の多くの住人は「無国籍」のまま暮らしています。
この村に住むモナが結婚することになりました。
相手は「境界線」の向こうに住む人気テレビタレント。
「テレビでしか会ったことがないのに」と不安がるモナ。男性のほうもモナのことは写真でしか知りません。
あ~、それは不安だろうな。
と思うけど、問題はそればかりでもないんです。
軍事境界線を越えて花婿の待つシリア側へ行ってしまうと、もう二度と里帰りが出来なくなってしまうのです。
家族とは、離れた位置で拡声器を使っての会話になります。抱きしめることはできないのです。
もしも結婚に失敗しても戻ってくることはできない。
そんなバカな…。
でもそういう国が実際にあるんですね。
無知な私は第三国から出入りはできないの?とか思ってしまいますが。
いよいよ、モナがウェディングドレスに身を包み、家族たちと一緒に境界線に向かいます。
幸せなパレードです。
そして境界に着き、パスポート(?通行証?)だけを持って歩み出るモナ。
(着替えは?荷物は送るのかしら?とか、余計なことを思ってしまいました)
家族と最後の別れを交わし、花婿が待つあちら側へ行く決心をします。
ところが、イスラエル側とシリア側の許可が下りないのです。
双方、自分のほうの手続きの正しさだけを主張して平行線なのです。
国連の女性職員が仲介役で双方行ったり来たりします。
なんで、担当者が直接交渉しないのか、イライラします。
その間、モナは柵のところで待たされたまま。
不安なモナに椅子を差し出す兵士。ただ銃を持って突っ立てるだけじゃなくて、ここは温かい場面でした。
それにしても、いつまで待たせることか。
時間になったらさっさと勤務を終えてしまうお役人。(どこも同じね)
そういう規則にはきっちりきっちりしてるのに、はっと閃いた解決方法が、「リキッドペーパー」だなんて。
あれには開いた口が…。
そうこうしているうちに、ついにモナが取った行動。
それまで、姉ほど強くなく、自分の考えで歩んでこなかったように見えていたモナですが、あの姿はとても凛々しかったです。
ウダウダやってる男たちを尻目に女性は自分の足で道を開いてゆくんですよ。
モナの姉にしても然り、国連職員の人も然り。
とてもイライラヤキモキしましたが、最後はすっきりしました。
政治的な問題は変わらないままですが…。
とてもいい映画でした。
(梅田ガーデンシネマ)
by mam-san
| 2009-03-10 12:24
| 映画(さ)