2009年 04月 06日
「残される者たちへ」小路幸也(小学館)
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準一は、かつて住んでいた団地内にある小学校の同窓会に出席する。
懐かしい面々の中で、なぜか一人だけ彼の記憶から欠如している人物がいた。
仲良しだったはずの押田。
そして一方、現在その団地に住む中学生のみつきは、母親と事故に遭い、彼女だけ助かったのだが、
なぜか母親の<思い出>を持っていた。
同じ団地出身で、みつきの主治医である未香とともに、準一は団地に向かうが…。
読みはじめは、久保寺健彦さんの「みなさん、さようなら」のような感じかなと思いましたが、
だんだん「記憶」がキーになるミステリーのようになっていきます。
そしてなにやら「団地」がからむSFになってきて、<彼ら>とか抽象的な存在が明らかになってきて…。
でもそれらは邪気はないようで、あるのは優しい「心」
得体の知れないものに対する恐怖はありましたが、なんとなく温かいものを感じました。
みんなそれぞれ大切なものへの思いが溢れていたからでしょうね。
頭をなでたり、手を繋いだり、抱きしめたりと、触れることで伝わる温かさと安心、
そんなことも思いました。
最後まで消化不良気味な部分はありましたが、それでもスイスイ読み進んでいけるお話でした。
懐かしい面々の中で、なぜか一人だけ彼の記憶から欠如している人物がいた。
仲良しだったはずの押田。
そして一方、現在その団地に住む中学生のみつきは、母親と事故に遭い、彼女だけ助かったのだが、
なぜか母親の<思い出>を持っていた。
同じ団地出身で、みつきの主治医である未香とともに、準一は団地に向かうが…。
読みはじめは、久保寺健彦さんの「みなさん、さようなら」のような感じかなと思いましたが、
だんだん「記憶」がキーになるミステリーのようになっていきます。
そしてなにやら「団地」がからむSFになってきて、<彼ら>とか抽象的な存在が明らかになってきて…。
でもそれらは邪気はないようで、あるのは優しい「心」
得体の知れないものに対する恐怖はありましたが、なんとなく温かいものを感じました。
みんなそれぞれ大切なものへの思いが溢れていたからでしょうね。
頭をなでたり、手を繋いだり、抱きしめたりと、触れることで伝わる温かさと安心、
そんなことも思いました。
最後まで消化不良気味な部分はありましたが、それでもスイスイ読み進んでいけるお話でした。
by mam-san
| 2009-04-06 15:36
| 小路幸也